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【今月のことば 2024年12月】

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【今月のことば 2024年12月】 東淀川区豊里 真宗大谷派 教応寺 この私という存在は 仏の願いのかかっている存在である 金子大栄氏
【今月のことば 2024年12月】 東淀川区豊里 真宗大谷派 教応寺 

今年も残すところあと一か月となりました。

毎年この時期になると、ソワソワと焦りを感じてまいります。

この一年自分はどういう過ごし方をしてきたのかと振り返り、やり残したことへの後悔や未練から「来年こそは!」とまだ見ぬ日々に願いをかけ神仏に手を合わすということもあるのでしょう。

しかし、真宗の教えお念仏の教えは、

人間が仏に向かって願いをかけるのではなく、仏の人間に対しての願いを信ずるのであります。」

とあります。

私から仏さまに願いをかける、そのはるかはるか以前からすでに「仏さまから願われているあなた」であると教えられるのであります。

誰にも代わってもらうことのできない、たった一回きりのこの時をどう生きるのか。また、いつ終わるかわからないこの人生を、どのように生きることを仏さまは願われているのか。

最後の段落が、この一年の締めくくり、心に響くのであります。

【今月のことば 2024年12月】 東淀川区豊里 真宗大谷派 教応寺 この私という存在は 仏の願いのかかっている存在である 金子大栄氏 真宗の教えは、まず如来の本願を信ずるのである。それは、人間の願いを考えるのではなくして、仏の願いを信ずるのである。言い換えれば、人間が仏に向かって願いをかけるのではなく、仏の人間に対しての願いを信ずるのであります。 人間に対して仏はこういうふうに願われる。そこに人間とは、仏に願いをかけられた存在であるということがある。人間とはどういうものであるかというと、それに対して答えは色々と出てくるでありましょうけれども、真宗から申しますと、人間とは仏に願いをかけられているものである。 例えば「あそこの息子さんは、親の願いのかかっている息子である」とこういうふうであります。息子を何とかして一人前にしたい、立派な人間にしたい、というその親の願いがかかった存在である。こういうふうに人間というものは、仏の願いのかかった存在である。 だから、自分は人間としてここにおるのであるが、この私という存在は仏の願いのかかっている存在である、ということを疑わない。それを深く信じて仏の名を、ナムアミダブ、ナムアミダブと称うるならば、必ずまた仏と同じような境地にならしていただくことができるのであります。 金子大栄氏
【今月のことば 2024年12月】 東淀川区豊里 真宗大谷派 教応寺 

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