レモンの木を育てている。毎年、アゲハ蝶が卵を産み、サナギから羽化する姿を見せてくれる。その一部始終に感動し「生命の神秘だ」とつぶやいた。
少し離れたところにあるモミジには、黄緑蛍光色の虫がよく出る。この虫に刺されると、まるで感電したかのような激痛が走る。一度刺されてからもうコリゴリで、毎年入念に薬を撒いて予防している。
どちらも「私」である。
その「私」の身だけでなく「身の回りのほとんど」が 「 たくさんの「いのち」の犠牲のうえに成り立っている」。
そのはたらきすべてに感謝しているだろうか。とんでもない。
「とても身勝手で矛盾した」自分を少しは顧みているだろうか。
「そんなこと言うてたら…」
「仕方ないじゃないか…」
と言い訳をして、考えたふり、見て見ぬふりをしてごまかして、口先だけで「あさましい自分だ」と言っている私がいる。
南無阿弥陀仏