「あの人、おかしいなあ」と、他人や世間を批判するのは、しょっちゅう。
でも、その眼を自分に向けることは、なかなかない。
たまーに、自分で自分を顧みることがあるけれど、ただの自己反省で終わって、またすぐに元通り。
この生き方じゃ、必ず他人を傷つけるだろうし、それだけじゃなく、傷つけたことにすら気付くことができないのだろう。これほど悲しい生き方はない。
仏さまを敬い、そのみ教えを基準に自分自身を見直し続ける、そんな親鸞聖人の生き方に無数の人があこがれてきた。
それは、わが身を悲嘆する心があるがゆえの優しさというものがにじみ出ていたのではないだろうか。
一回きりの人生、一回きりの今日を、大切に優しく生きたい。
誰しもが望むことではないだろうか。