お寺からのお知らせ 住職つれづれ

【今月のことば 2023年6月】

投稿日:2023年6月1日 更新日:

【今月のことば 2023年6月】 東淀川区豊里 真宗大谷派 教応寺    kyououji.com

阿弥陀とは、阿は「否定」を意味し、弥陀は「はかる」という意味です。

はかることを否定する=「はかり知れない」という意味のことばです。

はかり知れない仏さまである阿弥陀仏が、どこかにおられるのではなくて、「今、私がここにいることを成り立たせるはかり知れないはたらき」のことを、阿弥陀仏といいます。

はかり知れないはたらきがあって、私がいるのではなくて、はかり知れないはたらきによって全世界、全宇宙、そしてこの私も作られ成り立っているのです。

ここでは、そのはかり知れないはたらきのことは「不可思議な絶対他力のはたらき」といわれています。

 

鈴木大拙先生は、

西洋の人は、海辺で貝殻を拾って耳に当ててみると、天地創造以来の波音が聞こえるという。私たちの身近で言えば、いろいろな植物から新芽が出ているのを見ると天地創造以来の植物の生命を感ずる、そう見てみると、そこにある石にも、あそこにいる動物にも天地創造以来のもしくはそれ以上の歴史を感ずるとおっしゃっています。

それは、私たち自身も例外でなく、私がここにいるということ、そこには天地創造以来の生命の歴史が感じられるはずなのであります。

 

しかし、私たちは、そのことに慣れきってしまって、今この全世界が、全宇宙が成り立っていること、また自分がここに存在していることを、尊いと思うこともなければ、敬うこともない。もったいない生き方をしているのです。

 

6月です。雨が降ることも、台風が来ることも、インドボダイジュやウンベラータが新しい目を伸ばすのも、アジサイがいろいろな色で咲くのも、すべてこれ不可思議な絶対他力のはたらきによるものであります。

それを私たちは、どう受け取っているのか、そういうことを考える6月にしたいと思います。

【今月のことば 2023年6月】 東淀川区豊里 真宗大谷派 教応寺    kyououji.com

【今月のことば2023年6月】

-お寺からのお知らせ, 住職つれづれ
-,

執筆者:

関連記事

【今月のことば 2023年4月】 東淀川区豊里 真宗大谷派 教応寺    kyououji.com

【今月のことば 2023年4月】

【今月のことば 2023年4月】 「あの人がいなかったら、今ごろ私はどうなっていたか」 かけがえのない人との出遇い、それは私たちが生きる上で最も求めるものなのだと思います。 親鸞聖人にとっては、法然上 …

おあさじの会 おはよう!おあさじの会 毎月一日 朝六時~六時二十五分 どなたでもお参りいただけます。 ひと月のはじまり、お寺からスタートしてみませんか。 「清々しい空気」×「読経」×「プチ法話」

おはよう!おあさじの会

明日は、朝6時から「おはよう!おあさじの会」です。 ちょっと早起きして、本堂で一緒に「読経」しましょう。 そのあと、住職から「プチ法話」があります。 朝の気持ちいい空気をいっぱい吸って、身も心も清々し …

2024年 除夜の鐘

2024年 除夜の鐘

2024年 除夜の鐘  皆さまいかがお過ごしでしょうか。  今年も年末の恒例行事であります「除夜の鐘」の時期が近付いてまいりました。  一年の締めくくりと新しい年をお迎えする貴重な時を共に過ごさせてい …

お正月のお花とあみださん

今月のことば 2022年1月

【今月のことば 2022年1月】 お正月のお花とあみださま     皆さまあけましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いいたします。   大学時代の友人から、素敵 …

今月のことば 2019 年1 月 ホワイトボード

今月のことば 2019年1月

【今月のことば 2019年1月】   量や長さが問題となるのではなくて、 大事なことは方向が決まることなのです             宮城顗氏   ほんとうに命を、この人生をほん …

サイト内検索

お寺の掲示板

2025年4月のことば

【今月のことば 2025年4月】 

  自己とは何だ

行事とお知らせ

お寺の行事 2025年4月
4月1日(火) 午前6時〜 
おはよう おあさじの会
4月20日(日) 午後2時~  
おみがきとおそうじ    
4月26日(土) 午前9時30分~  
幕張りと法要準備    
4月26日(土) 午後2時~  
教応寺 永代経    
4月27日(日) 午後2時~  
教応寺 永代経    
5月1日(木) 午前6時〜 
おはよう おあさじの会